「開いた骨盤を閉じること」が「産後ケア」だと思っているあなたへ。
こんにちは。
熊谷市のマタニティ＆
産後の整体に特化した
女性専門整体院、
見晴みつば整体です♣
まだまだ、
必要性の認識は低い！
と思いますが、
それでも一昔前に比べて、
「産後の骨盤矯正」や
「産後ケア」という言葉は
一般的に知られるようになりました。
その一方で、
ケアに対して、
１つの決まった考え方や
定義があるわけではなく、
混乱のもとになっています。
今回は、当院の考える
「産後ケア」は結局何をするのか、
ゴールはどこなのか、について
お話しします。
目次
- ○ 産後、骨盤は開くのか
- ・産後の骨盤に起こる変化
- ・「開く」の誤解
- ○ 骨盤が開いたように見える理由
- ・１，股関節のねじれ
- ・２，腹筋や、体幹のインナーマッスルが使えていない
- ○ 骨格矯正に足りないもの
- ・骨格矯正の問題点
- ・筋肉を正しく使えないと、何度もゆがんでしまう
- ・骨格矯正の意味
- ○ 本当に必要な産後ケア
- ・筋肉が正しく使える状態とは
- ・１，正しい呼吸が出来ている
- ・２，重心の位置が変わった時に、バランスがとれる
- ・産後ケアのゴール
産後、骨盤は開くのか
産後、骨盤が開いたままになり、
閉じないと、一生戻らない。
閉じないと、体型が
崩れたままになってしまう。
産後ケアを考えるママさんが、
信じ込んでしまっている言葉です。
実際には、骨盤が開いたままになり、
「閉じなくなる」ということはありません。
産後の骨盤に起こる変化
産後、骨盤が、物理的に開いたままに
なることは、ほとんどありません。
稀に、恥骨離開などで、
関節が離れたままの
状態になりますが、
激痛を伴い、
生活に支障がでます。
お医者さんの判断で、即（そのまま）
入院になります。
「開く」の誤解
物理的に開いた状態にならないのに、
私たちはなぜ「産後骨盤が開く」と
信じ込むのでしょうか。
ほとんどの場合、
「骨盤が横に広がったように感じる、見える」
「産前履いていたズボンが、ひっかかって
履けなくなった」
などの、変化を感じるからだと思います。
つまり、骨盤が横に広がったように見える
ことを、「骨盤が開いた」と思い込んでいるのです。
産後、「骨盤が開いたように見える」ので、
骨盤が開いて戻らない、と思ってしまうのですね。
骨盤が開いたように見える理由
ではなぜ、開いていない骨盤が
広がって見えるのでしょうか。
これには、大きく分けて２つの
理由があります。
１，股関節のねじれ
１つは、「股関節のねじれ」によるものです。
妊娠中、お腹が大きくなっていく過程で
股関節にかかる力が、今までと、大きく変わります。
これによって、産後は多くの場合、股関節が
ねじれた状態になっています。
妊娠中や産後に、股関節、臀部の奥の方に
痛みが出やすいのも、このためです。
股関節の骨の形は、外側に出っ張りが
あります。
股関節がねじれることで、この出っ張りが
余計に、外に張り出します。
結果として、股関節を含む、
骨盤まわりの一帯が、外に広がったように
感じてしまうのです。
２，腹筋や、体幹のインナーマッスルが使えていない
産後は、骨格のゆがみの有無に関わらず、
ほぼ１００％、体幹の筋肉が
正しく使えなくなります。
骨盤を正しい状態にとどめておく。
内臓が下がらないように支える。
このためには、体幹周りの筋肉の
働きが必要不可欠です。
体幹周りの筋肉が機能低下を
起こすことで、骨盤まわり、
内臓を支えられない状態が起こると、
骨盤は重力に負け、横に広がって
見えるようになってしまいます。
骨格矯正に足りないもの
この２つの大きな原因を
取り除いていくために、大切なことは、
「筋肉を正しく使えること」です。
開いた骨盤をもとに
戻している、という認識で
骨格矯正だけを行っていると
遠回りな施術になってしまいます。
骨格矯正の問題点
私自身、産後の整体に、
いままでの整体の考え方を当てはめていた
時期がありました。
大きくゆがんでしまった身体のゆがみを、
ひたすら戻そうとしていました。
ですが、戻しても戻しても、ゆがんでしまう
のが産後の身体です。
当時から行っていた、トレーニングを加えて
安定させることは出来ましたが、時間がかかってしまう
というのが、当時の大きな悩みでした。
筋肉を正しく使えないと、何度もゆがんでしまう
先にあげた、
２つの骨盤が開いて見える原因を
解決しようと考えると、
「筋肉を正しく使えること」が
必要不可欠です。
つまり、骨格矯正をする場合、
同時にトレーニングによる
筋肉の再教育が必要になります。
根本的な産後の回復を考えている
整体院ほど、欠かさずトレーニング指導を
しているように感じます。
骨格矯正の意味
産後に骨格矯正をすることは、
結局、筋肉を正しく動かす、使うための
トレーニング効果を最大化するために
必要なことなのです。
裏を返すと、正しく筋肉が
動く状態を作れてしまえば、
筋肉に由来するゆがみは
自然に解消していきます。
本当に必要な産後ケア
話をまとめると、
産後、「本当に必要なケア」は
「開いた骨盤を戻すこと」でも、
「ゆがみを矯正すること」でも、
ありません。
本当に必要なことは
「筋肉を正しく使える状態に戻すこと」
なのです。
産後の骨格矯正、骨盤矯正も、
その為のステップ、手段になっていることが
多いです。
筋肉が正しく使える状態とは
では、当院が産後ケアのゴールにしている、
筋肉が正しく使えている状態、とは具体的に
どういった状態なのでしょうか。
当院では、２つの状態を目安にしています。
１，正しい呼吸が出来ている
体幹の一番大切なインナーマッスルは
そのほとんどが、呼吸に働く筋肉です。
体幹の機能を発揮する、姿勢を維持する
ことに、「正しい呼吸」は必要不可欠です。
正しく筋肉が使えている状態＝
正しい呼吸が出来ている状態になります。
２，重心の位置が変わった時に、バランスがとれる
筋肉は、ひとつの動作に対して、
メインに働くもの、
その動きを助けるもの、
その動きにブレーキをかけるもの…
と、いうように、
様々な筋肉が協力して、
バランスを保ちながら身体を
動かしています。
このバランスが上手に取れていることが
大切です。
特に、自分自身のバランスが崩された時、
重心の位置が変わった時に、しっかりと
からだ全体のバランスを取れる力が
必要になります。
産後ケアのゴール
この２つがしっかりと出来る事で、
産後のカラダから回復したと判断しています。
もちろん、体型や体調を踏まえて、
もっと高い位置にゴール設定をされる方もいます。
ですが、どんなゴール設定にしても、
この２つの状態は、必ず通る道になっています。
そして、
・正しい呼吸で、十分な酸素を取り込める
・安定した体幹とバランスで、
身体を支えることが出来る
この２つが、続いていく「育児」の負担を
ぐっと楽にしてくれることは、
間違いありません。