外から締めるだけでは逆効果?産後ママが知るべき骨盤矯正の新常識

産前・産後の専門院
見晴みつば整体です。
(女性整体師が産後の骨盤矯正を
おこなっています。)
産後は骨盤がゆるみ、身体のバランスが大きく変わる時期です。
「骨盤が開きっぱなしで不安…」
「とにかく締めなきゃいけないんですよね?」
そんな声を整体院でもよく耳にします。
ですが、多くのママたちが信じている“骨盤矯正のイメージ”と
実際に身体が良くなるために必要なことは、少し違っています。
今日は、「産後の骨盤矯正の誤解」と
「本当に必要なケア」について
お伝えしていきます。
目次
- ○ “外から締めるだけ”の骨盤矯正がうまくいかない理由
- ・「形を整える=骨盤矯正」ではない
- ・インナーマッスルが弱いままでは骨盤は安定しない
- ・“形だけ整える”矯正の落とし穴
- ○ 産後こそ大事なのは「内側から支える力」を取り戻すこと
- ・インナーマッスルが働くと骨盤は自然に閉じてくる
- ・固まりすぎている筋肉を緩めることも大切
- ・関節のズレを整えると体全体が安定する
- ○ “内側からの骨盤矯正”で得られる3つのメリット
- ・動いても崩れない身体に変わる
- ・ポッコリお腹や腰痛の改善につながる
- ・「戻りにくい体」が手に入る
- ○ 今のあなたに必要なのは“見た目の矯正”ではなく“機能の回復”
- ・まずは体の状態をしっかり見極めることが大切
- ・順序を間違えなければ体はちゃんと回復する
- ○ まとめ:外から締めるだけでは不十分。産後ママこそ“内側からの矯正”を知ってほしい
“外から締めるだけ”の骨盤矯正がうまくいかない理由

「形を整える=骨盤矯正」ではない
産後の骨盤矯正というと
「広がった骨盤をギュッと締める」
「外側から押して戻す」
そんなイメージが世の中では
まだまだ強く残っています。
けれど実際には、
外側から形を整えるだけでは、
日常生活の中ですぐに元に戻ってしまう
ということが少なくありません。
なぜなら、骨盤の開閉や安定の主役は
“骨”そのものではなく、
骨を支えている筋肉(特にインナーマッスル)
だからです。
外から締めた直後は一時的に整ったように見えても、
その形を保つための「内側の支え」がなければ、
歩く・抱っこする・起き上がるといった動作で、
あっという間に骨盤は揺らいでしまいます。
インナーマッスルが弱いままでは骨盤は安定しない
妊娠・出産を経た体は、
ホルモンの影響や長期間の姿勢変化によって
骨盤底筋や多裂筋といったインナーマッスルが
使いにくい状態になっています。
本来、骨盤を安定させているのは、
このインナーの細かい筋肉たち。
しかし産後は、
これらの筋肉が「働きたくても働けない」状態に。
外側の筋肉が頑張りすぎて固くなっているケースも多く、
インナーがますます使われないという悪循環に陥りがちです。
そのため、外から締めるだけの骨盤矯正では、
本当に必要な“内側の支え”が育たず、
安定しない体のままになってしまいます。
“形だけ整える”矯正の落とし穴
よくあるのが、産後にエステや整体で
「骨盤を締めてもらったのに、すぐ戻った」
「数回通ったけど変化を感じなかった」
という声。
その原因のひとつは
形だけ整えて、内側の機能を
回復させていないからにほかなりません。
骨盤は“締まっているように見える”だけで、
支える力が追いついていない状態。
これでは抱っこ、授乳、家事などの動作を重ねた途端に
バランスが崩れやすくなるのは当然です。
矯正が無駄だったのではなく、
アプローチが不十分だっただけなのです。
産後こそ大事なのは「内側から支える力」を取り戻すこと

インナーマッスルが働くと骨盤は自然に閉じてくる
産後に本当に必要なのは、
骨盤を外側からギュッと
締めることではありません。
それより大切なのは
体幹インナーマッスルが
正しく働く状態をつくること。
インナーが機能し始めると、
骨盤は「締められる」のではなく、
自分の筋力で自然に閉まった位置に
戻るようになります。
これこそが「安定した骨盤」です。
外側から無理に締めるのとはまったく別物で、
動いても崩れにくく、
育児動作に耐えられる身体になっていきます。
固まりすぎている筋肉を緩めることも大切
このような話をすると、
それならよし!鍛えよう!筋トレをしよう!
と思うママさんが多いのです。
ですが、インナーを使えるようにするためには、
単に鍛えるだけでは不十分なことが多くあります。
産後は、
・腰まわり
・お尻の外側
・ももの前
などのアウターマッスルが頑張りすぎて
ガチガチになっていることがよくあります。
アウターが固まっていると、
インナーの働くスペースがなくなり、
うまく使えないままになってしまうのです。
そのため、整体ではまず
緊張している筋肉をゆるめ
関節の可動域を整えることが必要になります。
インナーが働きやすい土台を整えることで、
骨盤を支える力がスムーズに戻っていきます。
関節のズレを整えると体全体が安定する
インナーが働けるようになるには、
関節の位置が本来の位置に
戻ることも欠かせません。
産後の体は、
・骨盤の傾き
・背骨の歪み
・肋骨の開き
など、妊娠中の姿勢変化が
癖になって残っているケースも多くあります。
これらがあると、
筋肉が本来の方向で働けず、
インナーのスイッチも
入りにくくなります。
関節のポジションが整うことで、
筋肉が無理なく働けるようになり、
骨盤まわりの安定が高まっていくのです。
“内側からの骨盤矯正”で得られる3つのメリット

動いても崩れない身体に変わる
外側から締める矯正と違い、
インナーが働いている体は、
動きの中で安定するのが特徴です。
・抱っこ
・授乳姿勢
・寝起き
・家事での前傾
など…
産後の動作はどれも負担がかかりますが、
内側が支えられていると
痛みや疲労がグッと減ります。
ポッコリお腹や腰痛の改善につながる
インナーマッスルは、骨盤だけでなく
お腹、腰、姿勢にも深く関わっているため、
機能が戻るとこんな変化がよく見られます。
・下腹がスッキリ引き締まる
・反り腰の変化
・腰痛の減少
・呼吸が深くなる
骨盤を整えることがゴールではなく、
体全体が楽になる方向へ
変わっていくのが大きなメリットです。
「戻りにくい体」が手に入る
外から無理に締める矯正は、
生活の中ですぐに元に戻ってしまいがち。
でも、内側から支えている体は、
筋肉が自分で働いているため、
“戻る”ではなく“保てる”方向に変化します。
一時的な変化ではなく、
・動いてもブレない
・抱っこしても疲れない
・体が軽く感じる
そんな「産後の安定した体」を感じることが
出来ます。
今のあなたに必要なのは“見た目の矯正”ではなく“機能の回復”

まずは体の状態をしっかり見極めることが大切
産後の体は、
人によってコンディションが
まったく違います。
それなのに「産後」として
一括りにしてしまうのは
あまりにも乱暴です。
・筋肉の緊張が強いタイプ
・関節のズレが大きいタイプ
・インナーが働きにくいタイプ
・疲労が強すぎて回復できないタイプ
そのため、
どこをゆるめ、どこを整え、
どこを鍛えるべきかは、
を丁寧に見ていく必要があり、
それこそが専門家である私たちが
あなたの子育てを支えるために
出来ることでもあります。
順序を間違えなければ体はちゃんと回復する
産後ケアでもっとも大切なのは、
「正しい順番」で体を整えること。
1、固まりすぎた筋肉をゆるめる
2、関節を本来の位置に戻す
3、インナーマッスルが働きやすい状態をつくる
4、内側から骨盤を支えられるようにする
この流れができると、
体は自然と安定し、無理なく変わっていきます。
そして、その優先順と今必要なことが何かが
人によって違ってくる、ということです。
まとめ:外から締めるだけでは不十分。産後ママこそ“内側からの矯正”を知ってほしい

骨盤矯正は「形を整える」ことではなく、
「支える力を取り戻す」ことが本質です。
・外から締めても戻るのは当たり前
・インナーマッスルが働くと骨盤は自然と閉まる
・固さをゆるめる/関節を整える/インナーを使う
この3つの視点が揃うことで、体は安定しはじめます。
それが出来れば、あなたの子育ては今より
グッと楽に動けるようになりますよ。
