なぜ出産後も息の吸いづらさが続くのか☆横隔膜呼吸をしよう
こんにちは。
熊谷市のマタニティ&
産後の整体に特化した
女性専門整体院、
見晴みつば整体です♣
妊娠、出産を経験した多くの方が、
妊娠中の息切れや
呼吸のし辛さを感じたことがあると思います。
大きくなった子宮が横隔膜を圧迫することが
主な原因と言われていますが、
中には出産後、子宮が元に戻った後も
息の吸いづらさを感じる方がいます。
お腹はもう大きくないのに、
一体なぜなのでしょうか。
目次
- ○ 呼吸のしくみ
- ・吸うときの肋骨と横隔膜の動き
- ・吐くときの肋骨と横隔膜の動き
- ○ 妊娠時の呼吸
- ・横隔膜が子宮で圧迫される
- ・妊娠中は肋骨を柔軟にしてあげることが大切
- ○ 産後の呼吸
- ・横隔膜の使い方を忘れている
- ・「肩の呼吸」で代償するようになっている
呼吸のしくみ
妊娠、出産での変化をみる前に、
普段はどういう風に呼吸をしているのかを
ポイントになる「横隔膜」の動きを中心に見ていきましょう。
呼吸は本来、姿勢との関連がとても深いので、
産前、産後に関わらず、深く正しく呼吸をしている人というのは
以外に少ないのです。
吸うときの肋骨と横隔膜の動き
息を吸うと、肺に酸素が入ります。
肺が膨らむことで、肺を囲う肋骨の空間、胸腔(ここでは分かりやすく
肋骨と言います)が前後左右に広がります。
肋骨の下には横隔膜があり、腹腔と、肋骨との空間を仕切っています。
息を吸うことで、横隔膜は下に下がります。
横隔膜が下に下がることで、今度は腹腔が広がります。
腹横筋(お腹のインナーマッスル)が緩み、
下がった横隔膜が圧力をかけることで、内臓、
骨盤底筋を下に下げます。
シンプルに考えると、空気がはいることで膨らみ、
下に下がっていくのが吸う時の動きです。
吐くときの肋骨と横隔膜の動き
息を吐くことで、二酸化炭素が出ていきます。
肺を囲う肋骨の空間、胸腔(ここでは分かりやすく
肋骨と言います)が閉じて、狭まり、下方に下がります。
腹腔と、肋骨との空間を仕切っている横隔膜は、
息を吐くことで上にあがります。
腹横筋(お腹のインナーマッスル)、骨盤底筋群、が締まることで、
内臓を引き上げます。
こちらはシンプルに考えると、
空気を出すことでへこんでいき、
上に上がっていく動きになります。
妊娠時の呼吸
妊娠中は基本的に、息切れや呼吸のし辛さを
感じやすくなります。
内臓や血管の圧迫や、貧血などさまざまな
原因が考えられますが、
主な原因は呼吸筋である横隔膜の動きが
制限されることにあります。
横隔膜が子宮で圧迫される
妊娠中は子宮が大きくなり、
大きくなった子宮は、周りの胃や肺などの
内臓を圧迫します。
加えて横隔膜を下から上に押し上げてしまいます。
先ほど呼吸の動きでみたように、
本来息を吸う時にには肋骨が広がり、
横隔膜が下に下がるように動きます。
なので、上に向かって圧迫をうけていると、
息を吸って上手く下に下がることが出来ずに、
深く息を吸うことが出来なくなるのです。
妊娠中は肋骨を柔軟にしてあげることが大切
子宮の大きさが横隔膜を圧迫しているとすると、
息苦しさになす術が無いように感じますが、
そんなことはありません。
先ほどの呼吸の動きを思い出してもらえると、
同時に、肋骨が動いているのが分かると思います。
繰り返しになりますが、
息を吸うと、肋骨が広がって横隔膜が下に
下がるのです。
なので、横隔膜が下に下がるのが難しい分、
肋骨を広げて呼吸ができると、
とても楽に感じます。
逆に背中や肋骨が固まってしまっていると、
本当に息が吸えない、酸欠状態になってしまい、
息切れや立ちくらみ、めまいの原因になります。
妊娠中も適度なストレッチで背中、肋骨まわりを
緩めてあげることで、息苦しさ対策になりますよ。
産後の呼吸
産後は、お腹の圧迫感からも解放されて、
晴れて息が吸える!と思っていたのに、
何だか妊娠中より息苦しい・・・
という経験はありませんか?
子宮がもとに戻り、横隔膜が押し上げられることも
なくなったはずなのに、
どうして産後にも息苦しさが
残るのでしょうか。
横隔膜の使い方を忘れている
「妊娠~出産に直面するからだの変化」について
書いたブログでも少し触れましたが、
妊娠中、からだの筋肉、特に体幹部分の筋肉は妊娠中モードに
使い方を変えて、本来の使い方を忘れてしまいます。
横隔膜も例外ではありません。
産後、下からの圧迫がなくなったとしても、
息を吸うのと同時に、正しく下がることを
忘れてしまっています。
特に、私たちは普段「呼吸の仕方」を
意識することがあまりありません。
なので、大事なことは、「意識的に」
横隔膜を使った正しい呼吸を練習することで、
筋肉を再教育してあげることです。
ブログ:妊娠~出産に直面するからだの変化☆なぜ産後に不調が増えるのか
「肩の呼吸」で代償するようになっている
横隔膜が使い方を忘れると、よくある代償のパターンとして、
肩や首周りの筋肉を使って呼吸をするようになります。
肋骨が硬い方にも同じことが言えます。
よく、スポーツ選手が辛い時に
「肩で呼吸をしている」といったりしますが、
酸素が足りず、一生懸命に息を吸おうとすると、
自然と肩の呼吸になりやすいのです。
代償は動作のクセとして定着するので、
横隔膜を再教育しながら、肩を使わないように
練習する必要もあります。
鏡をみながら、大きく息吸ったときに
肩に力が入るようだと、横隔膜の動きを
肩で代償している可能性が高くなります。
一度、チェックしてみましょう!